2011年11月22日

Derek Bailey (デレク・ベイリー)が急に好きになった。

今日はLPを聴く日にしようということで、ポストパンクだのジャズだのをターンテーブルに載せていたのですが、久々に友人から借りっぱなしになっているDerek Baileyを聴いてみました。
実は今までそれほど好きでもなかったのですが、今日は聴いた後、「音の底に出会った」とか、自分でも意味の分からない言葉をつぶやいていました。

こんなによかったっけ、デレク・ベイリー?
時々カスカスの音を出したり、そこそこ我慢の時間もありましたが、B面最後の曲で指の動き(見えませんが)にぐいぐい引き寄せられました。奏でられた音そのものが自ずと勝負しているような気がしてきます。アブストラクトで無機質なものが、突如何らかの有機体に変化を遂げたような感じ。(「早く人間になりたい」というセリフで有名なアニメを思い出しますが)

そのLPはDerek Bailey Soloと題された白地のアルバムです。ジャケットの画像は同じものがまだ見つかっていません。とにかく、レコード聴ける環境なら、彼の音楽はレコードで聴くのをお勧めします。とにかく、なるべく良い音で聴いたほうがよいと思います。ある程度いい音で聴かないと成立しないような音楽です。
以前は、なんでこのような音をわざわざギターで出すのかと思っていました。しかし今日、ギターの持っている音を端から端まで使ってインプロヴィゼーションやっていたのだと知りました。

こういうアヴァンギャルドなことやってる人なのに、まるでギター漫談みたいなこともしていたと知ってびっくりでした。演奏はとにかくすごいです。

↓雑談が1分ぐらいありますが、それ以降の演奏はまとまりよいかと思います。
(予備知識ない人はびっくりすると思いますが…)



improvisation

11月26日、修正加筆しました。
デレク・ベイリーの演奏について、もう少しいい表現が浮かんだら、修正か記事追加したいと思います。
ラベル:Derek Bailey
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2011年04月26日

写真の整理が進まない〜川嶋さんの写真も。

写真の整理ができていないです。何がなんだか〜って状態。
そして、2009年の写真を眺めているうちに、うす暗くなり始めたライヴ会場でサックスを箱に片付けている川嶋さんの写真を見つけました。
これは主催者の白石さんに送ったものですが、ブログに使ってはいなかったような。
吉見さんとのデュオのときのものです。
いつもシャッター押すの遅くて迷惑かけてばかりなんですが、何度も写真撮らせて頂いています。
川嶋さんのおもいきりカッコいい写真は、公式HPでご覧頂くとして、私のは、ピンボケで、私個人が妙に気に入っているだけなんで…でもまあ、見てやってください。

kawashimasansp.JPG


ところで、昨年発表の川嶋哲郎カルテットの「デイズ・オブ・バード」はやっぱり最高と思います。
バードトリビュートと称するCDを買ってがっかりすることって多いのですが、このCDは全曲素晴らしいです。一時期毎日聴きました。前も書いたかもしれませんが、これ聴くと、なぜかソニー・ロリンズ聴きたい症候群に陥るんです。(C.パーカーでなく)理由を知りたい方はぜひCD聴いてみてください!もちろん素人意見ですけど。このカルテットもぜひ聴いてみたいな、ライヴで。

(お願い:まさかこのページの川嶋さんの写真の転載を希望される方はおられないかと思いますが、その場合はお知らせくださいませ)
ラベル:川嶋哲郎
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2011年04月19日

久々に聴くジョン・スコ。BLUE MATTER/ John Scofield

自分はジョン・スコフィールドのファンといえばファンなんだけど、好きなアルバムにどれだけ会えたかを考えると、歯切れよく語ることができない。

最近見つけたMMW(メデスキー・マーティン、ウッド)とジョン・スコフィールドのライヴがなかなか良かったし、ツイッターで彼の話題が出たのもあり、家にあるジョン・スコフィールドのCDを聴き直してみた。

比較的新しいアルバム(といっても2000年)であり、ブラッド・メルドー、ケニー・ギャレット、クリスチャン・マクブライド、ビリー・ヒギンスという豪華メンバーが参加する「Works For Me」については、正直あんまり言葉が出てこない。メンバー個々のプレイは超一流であって、部分部分ではさすがに圧倒されるけれど、曇天を見上げてたまに差し込む陽光にしばし歓喜する程度の楽しさなので、感想は以上でおしまい。

しかし、前から持っていて何度も聴いたわりに、良さが分からないと思っていた「BLUE MATTER」は面白かった。しかしジョン・スコフィールドの面白さを再発見するというより、他のデニス・チェンバース、ゲイリー・グレインジャー、ミッチェル・フォアマンのドラム、ベース、キーボードがこれほど充実していたのに自分が気づいてなかったのに唖然としてしまった。おそらく、自分はジョン・スコのギターを聴きたいという思いばかり強くて、このアルバムのほかの要素に関心が薄かったのだろう。

johnscofieldbluematter2.jpg
十数年前、あまりジャズもフュージョンも聴かなくなった時期に偶然聴いた「ROUGH HOUSE」をあまりに気に入ってしまい、それと同様のプレイを聴きたいという考えで「BLUE MATTER」を聴いた結果だと思う。自分ではかなりの回数聴いた記憶があるが、当時は違和感の方が大きかった。

1曲めのやや重苦しい始まり方に、ジョン・スコって曇天愛好家なのかと思ってしまうが、彼らしい曲だ。ただ、この路線で行くのかと思ったらファンキーなスラップベースが空気を変える。そしてこの曲調の中でギターが駆け巡るのかと思ったら、ゆったりと散歩のスピードのまま思索に耽るような演奏だ。ここはガツンと行ってください、頼みますよと思ううちに終わり、2曲目でやっとギターのスピードは速まる。だが彼のソロに続くフォアマンのキーボードを聴くとはるかにノリがよく、魅力的だ。ジョン・スコらしいプレイであるが、どこかミスマッチ感がある…

などと書くと自分は全くこのアルバムを気に入らないように思っているみたいだが、そうではない。もしこのメンバーと曲でギタリストをノリの良さが売りのプレイヤーに変えたら、それはかつて山ほど登場したフュージョンアルバムを聴くのと大差なくなってしまうだろう。4曲目のスラップベースはじける作品などは特にそれに近い。

よく分からないのだが、彼は80年代前半あたりまでの超絶技巧フュージョン大会へのアンチテーゼみたいなことをやりたかったのだろうか。痒いところに手が届かないような歯切れの悪さが消え、いつのまにか彼らしい音の遅らせ方に聴き入る5曲めあたりで、そんなことを考え始め、ミスマッチ感が消えていく。というか、この曲のようにロックの基本に回帰するような作品ではベースとドラムとの一体感が素晴らしい。その流れが6曲目に続く。

この良さが分かるのに15年ぐらいかかってしまった。
それにしても、デニス・チェンバースは有名だけど、ゲイリー・グレインジャーのベースがこんなに凄いって知らなかった。

興味深い感想がここにありました。↓
http://www.asahi-net.or.jp/~me9a-ngmt/johnscofieldbluematter.html
続くアルバム「Loud JAZZ」の感想も筆が乗っておられました↓
http://www.asahi-net.or.jp/~me9a-ngmt/johnscofieldloudjazz.html

ジョンスコとMMWの2枚組は注文したのでもうすぐ届く予定です♪
http://www.universal-music.co.jp/jazz/artist/msmw/disco.html

記事に修正と追加あれば、後で書き込みます。
ラベル:John Scofield
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2011年03月28日

Mal Waldron "The Call" マル・ウォルドロンのエレピ

東北と関東の震災が3月11日に起きて以来、何をするでもなく不安ばかり募る日々です。
テレビを見て自分が胸を痛めても、それで何かが変るわけではないという無力感。いくらかの募金をしたところで根本的な問題が解決するわけでもないでしょう。しかし、無駄に落ち込む自分に何らかの歯止めをかけないとどうにもなりません。

4月からも語学学校に通うべきか悩みましたが、お金はかかるけど続けることにしました。今度こそマシな結果を出したいと思いながら何年続けているか分からないんですけどね。そこで得た知識をどう生かすかも見えてこないけど、続けられるうちは続けようと思っています。

さて、mixiのつぶやきに書いたのと同じですが、数日前にジャズCDを売るとても小さな、でもとっても充実したお店「ミムラ」に行ってきました。ここで見つけたMal Waldronのヨーロッパ録音のCDを買いました。1971年作品です。

malwoldronthecall.jpg












若杉実さんという人がライナー・ノートを書いていて、分かりやすく的を得た解説(私の印象ではありますが)が有難かったです。
私は全く知りませんでしたが、マル・ウォルドロンはドイツのプログレ系”エンブリオ”に参加したことがあったそうです。(このアルバムに参加しているオルガンのジミー・ジャクソンも在籍していたとのこと)そのあたりの知識はないのですが、聴き始めて数秒後には、このアルバムはジャズというよりジャズロック、プログレのアルバムだと思ったので、ライナーノートの説明には「なるほど」と頷かずにはいられませんでした。

ツイッターでフォローしている井上和洋さんも紹介されています。
http://kz16-i.mo-blog.jp/infinite_sounds/2009/03/mal_waldron_the.html

オルガニストに詳しくないので、オルガンの音でまず思い出したのはドアーズのレイ・マンザレクでした。よく知らない者の意見ではありますが、ドアーズ曲の「The End」がまるでメディテーションのための音楽のようであるように、このアルバムはリスナーを生々しすぎる現実からいったん解き放してくれる気がしました。

マル・ウォルドロンの演奏はよくモールス信号みたいだという言われます。面白いし、うまい表現かもしれませんが、デリカシーは飛んでしまうことは忘れてほしくありません。
彼の代表作は「レフト・アローン」だ言われます。ジャズ名盤解説本にはマストアルバムのように書かれていますが、これでは彼の活動全体が見えなくなる気がします。リーダー作ではないけどドルフィー、ブッカー・リトルのアルバム("Live At The Five Spot"の数枚)での演奏は、とてつもなくカッコいいです。ピアニストの評価はリーダー作だけでするものではないと思います。

ヨーロッパでの彼の活動については詳しくありませんが、彼のenjaレーベルでのアルバムのCDを最近ネットで見つけたので注文しようと思っています。ずっとCDが手に入らなかったので諦めてました。スティーヴ・レイシー参加で、全体に聴きやすくはないけど、いかにもenjaらしい気概が感じられました。
http://7beatrecords.com/SHOP/LPJ0315.html
http://www.amazon.com/One-Upmanship-Mal-Waldron/dp/B00000JIKQ
ラベル:Mal Waldron
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2010年10月31日

10月に聴いた音楽といえば、まず川嶋哲郎&吉見征樹ライヴ

いろんな音楽を聴いてはいるものの、ブログの更新が全然できていません。
10月には2日にMr.Jimmyのライヴに行って、その翌日3日が川嶋哲郎&吉見征樹ライヴでした。
両方とも紹介できていません…

川嶋哲郎さんのライヴを主催している平石さんのお蔭で、この私が当日の写真担当でした。
そうとう人選を間違っているとは思うのですが、私はこの大役をまた引き受けて、デジカメ片手に出かけました。
平石さんより、「許可を得ての掲載です」という一文があれば掲載してもいいというので、自分の好きな、川嶋哲郎さんの横顔をここに紹介します。
なんか、いつのまにか、川嶋さんが、若手サックスプレイヤーから日本を代表するサックスプレイヤーになっていくようで…でも、今もとっても気さくな川嶋さんです。とりあえず一枚アップしておきます。

kawashimasan.JPG


















転載はご遠慮ください(または御連絡ください)
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2010年09月28日

Rene Thomas(ルネ・トーマ)の「Hommage a…Rene Thomas」

秋になるとジャズが聴きたくなるので、昨日以前に自分が断愚流通信で紹介したアルバムを久々に聴きました。

詳細はオランダのタイムレスレーベルのサイトで調べれば、試聴もあると思って見に行ったのですが、パソコンからリアル・オーディオを削除してしまったので聴けませんでした。
その上、タイムレスはこのCDの発売元なのにCDのタイトル間違ってアップしているようなんです。とにかくCDに印刷したタイトルと違うのです。どういう間違いなんだか…
以前メールで注文したときもいい加減な対応でゲンナリしたのですが…今はカード会社も入ってるから通販も大丈夫なのかも。でもここのレーベルはいいCDが多いので、けっこう自分は気に入っています。

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前にも書いた通り、ジミー・レイニー直系と言われる(全くの受け売りで、詳細は知らないのですけど)彼のギター演奏を、ロブ・フランケンの70年代らしいエレピがサポートする、自分のお気に入りCDです。
しかし、あまり人気が無い上に中古価格がけっこう高いようで、ちょっと残念。自分の好きなCDはいつでもどこでも買えるようになっていてほしいものです。

いろいろ調べると、iTuneで買うのが安いようです。1500円。
http://itunes.apple.com/jp/album/id292383324
しかし、自分の1番好きな曲「Star Eyes」をはじめ、3曲がアルバムでしか買えないのに、1曲だけ150円で買えるというのはどういう理由なんでしょうねえ(苦笑)

ルネ・トーマは、ルネ・トマと書くほうが原音に近いらしいです。
彼の活動は随分長く、下の演奏で共演しているのはボビー・ジャスパー。
テレビを斜め横から写したものですが、この音質でこの迫力。
ベルギーの人でなかったら、もっと注目されたはずだと思います。↓



できれば彼の晩年ぐらいの作品が動画で見たいけど、たぶんあんまり残っていないのだと思います。
彼の晩年と言えば、自分は彼が75年に亡くなったと思っていましたが、74年1月に亡くなったという記述もありました。しかし上記のCD録音が74年2月ですから、やっぱりこれは間違いでしょうね。
純正ジャズギターというと語弊があるでしょうけど、ハーブ・エリス、ジョー・パス、ケニー・バレルなどが好きな方には一度聴いてほしいギタリストです。
彼のCDはかなり昔の作品もけっこう気に入って聴いていますが、一番好きなのはこの74年作品です。タイトルの一部をとって、オマージュと覚えていますが、正式にはどうなんでしょうね? 「…へのオマージュ」なんて適当すぎるタイトルですよね。どういう意味なのか教えてほしい〜

ついでに、ジミー・レイニーはこちらです↓
http://www.youtube.com/watch?v=xay8u2F2BHg&feature=related
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2010年04月18日

Giuseppi Logan quartetのアルバムは中身もジャケット・デザインも凄すぎ

ジュゼッピ・ローガンのファースト・アルバムは動画検索をしている間に見つけた。リーダーのサックス以外の演奏者の名前は知っていた。ピアノがドン・プーレン、ベースがエディー・ゴメス、ドラムがミルフォード・グレーヴス。この三人の名前にも惹かれたが、何よりもジャケット・デザインの何とも言えない雰囲気が妙に気になり、聴いてみた。



アルバム2曲目の「ダンス・オヴ・サタン」。とにかく、ヘンテコである。しかし、この魅力は何なんだろう。何やら中近東風。瀕死のアヒルがよたよた歩くようなサックスをしっかり受け止めるようなピアノとドラム。同じジャケットを使ってもう1曲がアップされているが、こちらはもっとアクが強い。

1度聴いてすぐに買うことにした。一時期は入手困難だったそうだが、今はCDを普通に売っている。けっこう有名なアルバムであるらしく、ネット上に紹介記事も多い。

とりあえず最初に読んだのはウィキぺディアの英語版。購入した紙ジャケット(一部プラスチック)にはESPレーベルの創設者バーナード・ストールマンが、レコーディングの際のエピソードを書いている。同じ内容がウィキにも書かれている。

彼とエンジニアは演奏に心を奪われ、うっかりして録音テープが終わっているのに気づかなかった。その旨をGiuseppiに伝えると、彼はこともなげに、「テープが切れた手前に戻してくれ、そこからまた始めるから」と答え、言われたとおりにテープが終わる直前の演奏を少し聞かせると、4人は見事にその続きを演奏し、つなぎ目がどこか誰にも分からないという。

ウィキペディアには、このストールマンの言葉の手前の部分が載っている。それによればGiuseppiはひどいドラッグ中毒であり、心を病み、ときどき暴力をふるったという。こんな彼をリーダーにしてアルバムを作りたいとストールマンに頼んだのがミルフォード・グレイヴズだった。その後もう1枚のアルバムはリリースされたが、その次のアルバムは計画倒れになった。その後数十年、Giuseppiが何をしていたのかは謎に包まれているが、最近キリスト教系の団体に保護された彼はホームレス生活から脱却し、ライブ活動を再開したらしい。熱心なファンがいるらしく、彼の近影がいろいろネット上にアップされている。

彼の演奏を聴いて思った。自分が好きなのは、インテリのインテリによるインテリのためのジャズ、みたいなジャズではなく、人の生活に根ざす汗臭いジャズである。プレイヤーが高学歴化して専門教育が進み、最近のジャズはそれなりに面白い展開もあるけど、何かを表現したいという欲望が見えないことが多い。だが、一見ヨタ者のようなジュゼッピ・ローガンのマイペースな演奏は限りなく魅力的だ。
ドン・プーレンのピアノはいつも大好きだが、ここでの彼の演奏は、その後の彼の歩みを予見するものだ。他の二人もすごい。全員、アプローチがパンク的だと思う。怖いもの知らずの4人の個性がぶつかり合いながら、ほどよいバランスをキープしている。1曲目は呪術的な雰囲気のフリージャズだが、全般的にはフリーと言えないものが多い。何やらコルトレーン・カルテット風なものもある。

youtubeで関連動画を見ると、ジュゼッピ・ローガンの近影がいろいろある。今日までよく死なずにいてくれたことだと思う。彼は「伝説のサックス奏者」だそうだが、今もどこかインチキ臭い。この怪しい感じがとっても気に入っている。
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2010年03月08日

フローラ・プリム(Flora Purim)とボブ・バーグ(Bob Berg)を聴かなくっちゃ

先日中古CD店でフローラ・プリムのアルバムを見つけて(「Butterfly Dreams」というロールシャッハテストの絵のようなジャケットのアルバム)買うかどうか迷った末に買わずに帰ってきてしまった。これじゃなくてライブ盤がよかったという記憶があったのと、ついでにリマスターなど出ていないか確認しようと思ったからだ。彼女は今も活躍していると思うが、自分が興味があるのは、チック・コリアやスタンリー・クラークなどのフュージョン系のアルバムに参加している彼女の歌である。ブラジルの女性ヴォーカリストである彼女の歌は素晴らしいが、自分はどちらかといえば、共演ミュージシャンたちの演奏と彼女の歌のコンビネーションを楽しみたいほうだ。

動画をチェックしてみると、案外聴きたいものは少なく、フュージョン時代以降のものが多い。それでもちょうど聴きたいものも拾えた。↓



ジョージ・デュークと共演しているこのアルバムが出た頃、こういうフュージョン系の演奏と彼女の歌のコラボレーションが非常にみずみずしく思えた。そういう音楽はまた何年か経つと、ふと聴きたくなるようだ。

彼女の検索をしているうちに、ボブ・バーグのことを思い出した。早いもので、彼が亡くなってから、7年以上経っている。まだ若いと思っていたから、訃報はショックだった。彼はマイルス・グループに参加したことで有名になったということだが、自分が彼のサックスに惹かれたのは、布川俊樹の「Departure」というアルバムの1曲目の歌うようなサックスの演奏。訃報を聞いてから何かCDを買おうと思ったのだが、リーダー作がいろいろあり、よく分からなくて買うのをやめてしまった。これに限らず、「まあそのうち」と思っていては聴き逃している。

動画がいろいろアップされていたので嬉しかった。歌心があり、熱い演奏ながら暑苦しさがない。すごく日本人に好まれるタイプのような気がする。7年経って、やっと本当にすごい人だったのだと実感する。

下の演奏はワルシャワでの92年のライブで、DVDが出ているらしいのだが、どうも普通に流通していないようだ。たぶんDVDの持ち主がアップしているのだろうけど、宝物のような映像だと思う。音が飛ぶところがあるけれど、特に気になるほどではない。↓



ボブ・バーグ、ジョーイ・カルデラッツォ、ジェームズ・ジーナス、デニス・チェンバースという顔ぶれ。どのプレイヤーも好きだし、ぜひこのメンバーでのCDが欲しいと思ったのだけど、出ていないらしい。どうやらこの動画のシリーズを見るしかないようだ。DVDについては、ポーランドのサイトで探せば見つかるだろうか…一度探してみようと思う。
ラベル:flora purim bob berg
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2010年02月09日

菊地成孔「Degustation a Jazz Authentique/Bleue」

ジャズと関係ない話ばかりが頭に浮かぶのだけど、例によってどれも中途半端になりそうなので、以前買ったけど聴くチャンス逃していたCDについて書きます。

私事ですが、息子が結婚するということで、2日前に両方の親子顔合わせの会というのがありました。何でそれをココに書くのよって話題ですが、食事に行った店でピアノ生演奏があって、ジャズのスタンダード曲が聴こえてくると、「あ、これ、『ワルツ・フォー・デビー』だ!」とか思いながら、大事な話に集中できず、苦労したんです。ああいう席でなかったら、後ろ向いて拍手したんだけどな。いつもは全く考えないことなのですが、このときだけは、フツーの人だと思われておきたいと感じました。その点が成功したかどうかは、分かりませんけど、とりあえず会合は無事終了しました。

本題に入りまして、菊地成孔(naruyoshi kikuchi)の「Degustation a Jazz Authentique/Bleue」です。
(デギュスタシオンとは試食の意味ですが、詳しくは調べてみてください)

naruyoshi kikuchi.jpg





さっぱり分からんタイトルだと思いながらこれを買った理由は、菊地成孔氏のプロレス談義を初めて読んだとき、「面白い!」と思ってしまったから。でなければ、何かカッコいいけど、よく分からないし、インチキ臭いから、彼の名前がついているCDはどれも買わなかったと思います。
しかし、やたらタイトルの長い(「サイコロジカル…」何でしたっけ?)本を、妙な勢いで買った自分は、ライヴも聴きに行ってしまいました。すると、店内にオシャレな女性たちがいっぱい…でした。なので自分には、当然ながら、とにかく場違いでした。それでも、せっかく来たのだからと(貧乏人根性ですな)、サインCDを買いに並びました。菊地成孔さんの営業精神は素晴らしかったのですが、それを自分は楽しめず、結局手元には彼が吹き付けたオーデコロンの香りがぷんぷん臭うこのCDが残りました。
ライヴはそこそこよかったですが、正直言って、自分には外見がダサくても、ガッツリ食感があるものが楽しみたかったです。部分部分ではすごく楽しめたし、MCは抜群に面白いけど、演奏は意外にあっさり終わってしまいました。(この日のベースは、代打でやってきた杉本智和さんでした。ファンなので嬉しかったです。)
よく分かりもせずにライヴに行ったら、そういうものが出てきたということです。そしてCDのほうは、オーデコロンの香りがあまりに強くて、CD棚に袋入りで4年ぐらい放置してしまいました。

肝心のCDについてですが、ところどころ、とても面白いです。1曲目から白熱したフリージャズの断片が高級感溢れる皿に盛り付けられる試食タイムです。試食用サンプルが30曲も入っています。演奏も録音も素晴らしいです。CDに封入されたメニューそっくりな曲紹介の冊子にはさっぱり分からないフランス語と菊地流ユーモアが溢れています(そして上記の理由により、この冊子もニオいます)。

その後の彼の活動でも分かるように、彼はウェイン・ショーターがかなり好きなのだと思います。しかし、そんな思いでこのCDを買う人なんていないでしょう。ここで手に入るのは、試食サンプルであり、断片なのですから。○○の、XX風、△△仕立て、の試食。自分が聴く限り、その断片が何らかの総体を成して行く様相はありませんが、時おり聴こえてくるベースやピアノやヴォーカルの美しさには思わず息をのみます。菊地氏の歌がまた美しい。しかし自分には、所作の美しさだけを切り取ったようなサンプルがフェイドアウトしていくときに、物足りなさが気になります。

ジャケットも、デザインも素晴らしいです。しかしこの構築物には奥行きがないのです。味見のためのCDですから。高級食材の合間のライヴ音源のザラザラ感もまたたまりません。本物の食材をおいしく頂く企画のようです。
(CD名のカナカナ表記も載せておきます:菊地成孔「デギュスタシオン・ア・ジャズ・オタンティーク・ブリュ」イーストワークス)

追記:
文中で途中になっている本の名前です。:
「サイコロジカル・ボディ・ブルース解凍」文庫:
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4861914388/ref=pd_lpo_k2_dp_sr_1?pf_rd_p=466449256&pf_rd_s=lpo-top-stripe&pf_rd_t=201&pf_rd_i=4861910307&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_r=0AHB2FB4DTRH9TAG49RH
(自分が買ったのは文庫ではありません。最初に出た大きいサイズのほうです。これは中古で安いようです)
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2010年01月20日

橋の向こう側には、マキが立っているのだろうか

マキが死んだ。浅川マキ。
中学生のとき、一番歌ったのが彼女の歌だった。下手なギターを片手に、歌った「赤い橋」。
『不思議な橋が この町にある 渡った人は 帰らない』

どうしようもない歌である。救いのかけらもない。そして、そんな歌ばかり聴いていた。自然と彼女の歌を覚えた。
危うく脆い年齢だったが、それも通り過ぎれば、めんどうな記憶に過ぎなくなる。めんどうな記憶につながるから、ごく自然に、マキの歌も聴かなくなった。歌わなくなった。

ahobon43a.jpg彼女はジャズ・プレイヤーとよく共演していた。かなりの評価を得た人だと思う。だが、自分の思春期と重なった1970年頃というダークな時代(他人にはダークでも何でもなかったかもしれないが)に読んだマンガや彼女の歌があまりに強烈であったため、その後普通に彼女の歌を楽しむことができなくなってしまった。

長く彼女のライブに行こうと思わなかったが、歳とともに自分の昔を振り返るのが楽になったのか、2005年に大阪でのライブがあると聞いたとき、行ってみようと思った。幸い一緒に行ってくれる身内もいた。

セシル・モンローのドラムだけが伴奏だった。ステージにはマキのためにテーブルが置かれ、そしてお約束の黒ずくめの衣装でマキが現れた。本物に会えた。数メートル前に彼女がいた。正直言って、知らない歌が多く、自分は彼女のファンにはほど遠いのだろうと思った。夢を見ているような気分で会場を出ると、元憂歌団のメンバーたちが出口付近にいた。

彼女のライブの記事はここにあった。写真を転載させてもらった。(未承諾です、すみません)
自分が持っていた、新譜ジャーナルの表紙もある。300円だったが、どこかに捨ててしまったらしい。真崎守のマンガも載っていた。↓
http://www7b.biglobe.ne.jp/~fuh-yuh/ahobon6.htm

一昨日の訃報に驚いた。いろいろと訃報が続くが、自分には彼女のニュースが一番重く感じられる。訃報の翌日になって、彼女の歌が頭をめぐった。「かもめ」「夜が明けたら」「赤い橋」…

「赤い橋」の橋はあまりにベタな象徴で、この世とあの世、捨てた故郷、などなどを連想させる。橋のたもとに赤い花が咲いているなんて、彼岸花? 分かり安す過ぎるんじゃない? などと考えたものだった。

だが浅川マキが死んだ今、橋を渡った先の彼岸花と厚化粧のマキ、それを包む闇がぼんやり脳裏に浮かぶ。
闇の奥にドラムセットがあり、灰皿を置いたテーブルがあり、彼女が私言う。「あんた、間違えてるんじゃない? 彼岸花じゃなくて、赤いバラでしょう?」
夢ならいいのだけどね。



「赤い橋」の歌詞はここにありました↓
http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND28668/index.html
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2010年01月19日

今週土曜日です:黒岩静枝with 井上淑彦 "fuse" LIVE in Osaka

ご無沙汰していたリンク先をあれこれ回ると、遅ればせながら "fuse"のライブ情報を拾うことができました。Shidaさんの掲示板で、大阪公演があることを知ったのが数日前。危うく間に合いました。コレエダさん、ありがとうございます。

大阪のライブは天満橋のドーンセンターというところです。
http://www.dawncenter.or.jp/shisetsu/map.html

黒岩静枝with 井上淑彦 "fuse" LIVE
黒岩 静枝 (vo)
井上 淑彦(sax) 田中 信正(pf) 坂井 紅介(b) つのだ 健(ds)

1月23日(土)
開場18:30 開演19:00 入場料3000円
問い合わせ先:090-3623-0716 (谷口まで)

とりあえず1人分予約を入れました。ホールでのジャズのライブは久々です。

ツアー各地でのライブ情報は「さとしのブログ」にも載っています:
http://blogs.yahoo.co.jp/satoshis37/49576104.html

以上、とり急ぎ、勝手に告知しておきます。
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2010年01月16日

Miroslav Vitous/magical shepherd

2010年現在の日本でのMiroslav Vitousの知名度って高いのだろうか?
ミロスラフ・ヴィトウスとカタカナで書いても、認知度が高まる感じもしない。だが、日本でこのベーシストの潜在的人気はかなり高いと思う。なのに、今彼が現在どんな活動をしているか、ネット上のどこを見れば詳しく分かるのか、自分には全然分からない。とりあえず、新譜が出ればディスクユニオンに限らずCD店の店頭に並ぶのだろうと思うが、それもよく分からない。
数年前、ジャズ雑誌の記事を読み間違えたらしく、この人が死んだと思い違いしていた。それは大きな勘違いだったが、ネットでMiroslav Vitousについて検索しても旧作のCDの広告ばかりが目につき、近況が分かりづらい気がする。youtubeを見れば、数年ぐらい前のライブ映像が見つかるので普通に音楽活動しているのだろうと思う。新譜も出ているらしい。
しかし、このややこしい名前をすぐに覚えてしまうほど、一時期はジャズ界の超著名ベーシストだった彼が、今はずいぶん遠くに行ってしまった気がする。

チック・コリアとのトリオをはじめ、夥しい数の名演奏をLPやCDに残した彼だが、ウェザー・リポートあたりの音源はCDですぐ見つかるのに、何で彼が手がけたフュージョン系作品はなかなか手に入らないのかと長く思っていた。しかし最近はどういうわけかその筋の作品も次々と発売されているようだ。一時期ずっと探していたものの、手に入らないと思い込んでいた「magical shepherd」というアルバムが、今では普通に売られている。それまでに需要がなかったはずはなかったと思うのだけど。似たような体験はときどきあるが、20年以上待たされるのは相当長い。



この「マジカル・シェパード」を一番よく聴いたのは30年前だ。当時チック・コリアのトリオで聴いて、彼のウッド・ベースの迫力に圧倒された人は多いと思う。もちろん、そんな彼の演奏も好きだったが、「マジカル・シェパード」のファンクには何とも説明できない魅力があった。天才ベーシストの彼が何でこれを? と思えなくもなかった。適度にBクラスっぽい作品でもあるので。リズムに身を任せ、揺れ続けるのが基本。ハービー・ハンコックが参加しているが、自分が思い出すのはハービー・マンだった。彼とヴィトウスに関係があるとは知らなかったが、後でヴィトウスが「メンフィス・アンダーグラウンド」に参加していると知った。関係なくもないことが分かった。
ジャズ・ベーシストとしてのヴィトウスのファンにとってはとんでもない駄作と評されているかもしれないが、自分にはけっこうお気に入りのアルバムである。不思議な雰囲気の女性ヴォーカルの使い方は、今聴くとどこか東欧風に聴こえる。録音もいい。デジタルの時代でないのに、デジタルっぽい薄っぺらさがある。それが面白い。

ただ、ヴィトウスの作品を紹介するのなら、テリエ・リプダルとのトリオ作品だの、いくらでも他にあるんじゃないの? という意見もあるかもしれない。確かに彼の天才的ベース演奏が聴きたい人にはお薦めではないと思う。内省的な演奏ではないし、ジャズらしさがない。しかし、これはこれで立派な作品だと自分は思う。
ついでに言えば、参加ミュージシャンも超一流の面々が並んでいるが、当時はこういう演奏をする人は他にも多数いた気がするので、そこは特に注目していない…などと言いながらもH.ハンコックの演奏には聴き入ってしまう…やはり素晴らしい。
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2009年12月05日

Hank Jones と Art Tatum

秋の夜長にいろいろと音楽を聴いてだらだら過ごす癖がついてしまいました。
「70年代ジャズCDを聴く」というお題を自分に出しているのですが、すぐにそんなことは忘れて脇道にそれてしまいます。
ハンク・ジョーンズのピアノトリオについてネットで調べるうちに、90年代のヴァーヴの50周年記念ライヴで演奏する彼のソロを発見しました。


Willow Weep For Me/Hank Jones
He performs solo at Carnegie Hall, 6 April, 1994, as part of the Verve 50th anniversary celebrations.
(動画の説明をほぼそのまま貼らせて頂きました)

この曲が入っているCDを借りて何度か聴きました。そのライナーノートに、確か「アート・テイタムに捧げる」という説明があったように思うのですが、手元にないので確認できません。自分はすっかり忘れていましたが、youtubeのコメント欄に、彼がアート・テイタム風に弾いている、というようなことが書かれています。

このヴァーヴのアルバムは、ジャズ界の大先輩たちの功績を讃えるために、参加ミュージシャンが「〜に捧げる」というサブタイトル付きの演奏をしていました。
このハンク・ジョーンズの「Willow Weep For Me」も素晴らしいですが、山下洋輔が弾いた「パリの目抜き通りで」は、自分が聴いた彼のソロの中でたぶん一番好きな演奏です。これはバド・パウエルに捧げる作品だったと思います。CDもライナーノートも実家にあるのですが、もう一度聴きなおしたい一曲です。(現在も中古店で時々売られているようです。)

山下洋輔の方はライブ音源はありませんでした。もしもDVDで出ているなら彼の演奏を含め、全部見たいものです。

アート・テイタムはレコードを1枚持っているだけです。あまりに昔の人なので、それほど熱心に聴いていなかったのですが、久々に聴くと、この人もやはり何十年経っても色褪せない演奏を聴かせる人だと実感します。
同じ曲は見つかりませんでしたが、彼のソロも貼っておきます。



Art Tatum - "I Hadn't Anyone Till You
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2009年11月22日

Hamiet Bluiettの周辺を探すと

ブログの更新もたいしたことないですが、それ以上に滞っているホームページのネタ探しに検索を始めると、いろんな音楽に出会って、「すごい、すごい〜」と思いながら新しいCDをネット注文して終わりってことが多いです。こういう1日を過ごすと妙に充実した気分だけど、何も書かないで終わってしまいます。
今日もそうなりそうなので、とりあえずブログのほうには動画検索の成果だけ書いておきます。

先日中古で買ったHamiet BluiettのCDについて触れましたが、自分があまりジャズCDの新譜で面白いものに出会わなかった90年代、彼は精力的に活動していたようです。その後もWorld Saxophone Quartetを率いてあちこちでライブを行い、CDを発表していますが、日本で入手できるのは全て輸入盤ばかりのようです。

バリトン・サックスという楽器自体マイナーですし、ミンガス・グループで一緒に演奏していたミュージシャンの多くがすでに他界しているのに、彼は地味ながらも今もジャズ界のリーダー的存在であるようです。
いろんな動画が見つかりました。2000年以降の演奏もいろいろ聴きました。
しかしとりわけ自分に馴染み深いのは、ミンガス・グループでの演奏です。ジョージ・アダムズ、ドン・プーレン、ダニー・リッチモンドはその後キャメロン・ブラウンとともに独自のカルテットを作るのですが、すでに三人とも他界しています。自分はこのカルテットのCDをよく聴いていたのですが、何となくハミエット・ブルーイットのその後は追わずにいました。もっと早く聴いておけばよかったと思います。

ミンガスの「At Carnegie Hall」というライブ盤については何度か紹介してきましたが、このアルバムによく似た雰囲気の演奏です↓
録音も映像もたいしたことはないのですが、メンバー全員のはじけ方が気に入っています。この時期のミンガス・グループの持ち味がよく出ています。
9分以上あり、Hamiet Bluiettのソロはかなり後のほうですが、その前のアダムス、プーレンのソロも怒涛のような演奏で、これを受けてHamietのソロも炸裂。いやいや、やはりこうでなくては。



Charles Mingus (bass), Dannie Richmond (drums), Don Pullen (piano), George Adams (tenor sax), Hamiet Bluiett (baritone sax)

下ではメンバーが変わります。上記の三人がきれいに交替しています。これもいいと思いますが、適度の胡散臭さがなくなってしまった気がします(この曲だけかもしれませんけど)


Charles Mingus(bass), Joe Gardner(trumpet)
Hamiet Bluiett(saxophone) John Foster(piano) Roy Brooks(drums)

ミンガスつながりのミュージシャンには面白い人が多いです。そしてHamiet Bluiettをネット検索して思ったのは、このミュージシャンをブログやHPに取り上げる人の記事は、何かしら自分の好みの記事を書いていることが多いということです。直接関係のない話ばかり読みふけってしまいました。Hamiet Bluiettを調べるつもりが、まったく別人のCDを発見して注文してしまいました。何をやっていることやら。

Hamiet BluiettのCDは、アマゾンでもHMVでもその他の通販でもいろいろ売っているようです。とりあえず日本でもCDが売られているということはジャズにしてはメジャーな部類だと思います。よろしければ一度聴いてみてください。
ラベル:Hamiet Bluiett
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2009年11月18日

Amy Winehouse/ Mr Magic

以前頂いたコメントを読んでからビル・ウィザースとグローヴァー・ワシントン・ジュニアの「Just Two Of Us」が聴きたくなり、探してみたら、いくつかの動画の音楽に別の音楽がかぶせてあり、聴けなくなっていた。動画をアップした人、この曲を聴きたかった人が文句を書いていた。(この投稿者は、動画の画面に赤字でオリジナル動画と音が聴けるサイトのリンク先を貼っている)

youtubeがどうしてこんな措置をとるのかよく分からない。クレームがつきそうなのに削除されない動画もあれば、あっという間に削除される動画もある。基準は、だれかの利益の邪魔になりそうかどうか、ということだけなんだろう。
最近にグラミーを取ったアーティストは削除対象外なのだろうか? ハービー・ハンコックもエイミー・ワインハウスも、いくらでも聴ける。動画によっては意図的に放置する場合もあるような気がする。宣伝とセットになっている動画もある。これは著作権侵害ではなく、宣伝としてオリジナル商品と共存共栄できる場合なんだろうか。何だかさっぱり分からない。

などとブツブツ言いながら関連動画を見るうちに、エイミー・ワインハウスの「ミスタ・マジック」のライブヴァージョンを聴き、オリジナルの音を聴いて、すっかり気に入ってしまった。
彼女のアルバム、CD店で買おうと思ったことはあるのだが、どれにしようかと迷っているうちに結局買わずに帰ってきてしまった。しかし、もう十分に売ったということなのか、動画サイトにいくらでも見つかる。どうでもいいようなパパラッチ追跡のゴシップ動画は別にして、歌だけでもかなりの数がアップされている。歌う姿がまたよい。どんなに品行が悪くても、これだけ歌えるなら、いくらでも賞を受けるだろうと思った。いつまで彼女の動画が削除されずに済むのかは知らないが、しばらくは楽しめそうだ。

ちゃんとリハビリをして、ぜひ来日してほしい。久々に本物を目の前で聴きたいと思った。まあ、来日はしばらくないと思うけど。まだ若いのだから期待したい。


Amy Winehouse - Mr Magic (bonus track from her debut album "Frank")

(なぜか削除も音消しもされていないほうの、ビル・ウィザーズの動画も貼っておきます。グローヴァー・ワシントン・ジュニアの名前が出ていないせいなのか…取り締まり対象外の理由はさっぱり分かりません。)



Mr Magicのオリジナルはこちら↓
http://www.youtube.com/watch?v=zBCteWVR6kw
(grover washington jr /mr magic)

11月20日 、修正しました
(動画の「野放し」という言葉はよくないと思いましたので表現を変え、その他少しだけ加筆しました)
ラベル:Amy Winehouse
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2009年10月29日

ハービー・ハンコック「RIVER-the joni letters」

hancock-river.jpg




ブログやHPに書こうと思うことはいろいろあるのですが、あまり聴いていなかったCDを聴きなおしたり、動画を延々と見たりしているうちに、見ること、聴くことばかりに夢中になってしまいました。

ここ数日、一番聴いたのが、Herbie Hancockの「RIVER-the joni letters」です。その前に聴いたのが、川嶋哲郎「AIKA」でした。このサックスから、晩秋に向かう色が目に浮かぶような気がして、しっとりした音色が聴きたくなりました。これまでたいして聴いていなかったのですが、Herbie Hancockのジョニ・ミッチェル・カヴァーを中心としたCDをかけてみると、どっぷりその世界に入り込んでしまいました。

詳細については、HPのほうに書こうと思いますが、とりあえず動画をピックアップしておきます。1曲目のノラ・ジョーンズもいいけど、一番記憶に残るカヴァーはティナ・ターナーでした。


tina turner

しかし、自分がジョニ・ミッチェルと出会った頃の声を一番思い出したのは、本人の歌よりルシアナ・スーザ(「ソーザ」という表記もありました)の8曲目、'Amelia'です。

Herbie Hancock Ft Luciana Souza-Amelia

この曲はあまり知りませんでした。女性飛行家のアメリア・イアハートとジョニ自身の心情をを重ねて歌い上げ、歌に寄り添うようにウェイン・ショーターのサックスソロが続きます。よく聴けばジョニの歌い方とも違うのですが、自分の心の振幅が一番大きかったのがこの歌でした。

このアルバムは著名な賞を受けていますが、あまりそんなことは気にせず、窓越しに紅葉の進む木々を見ながら聴いています。

追記 (11月1日)
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2009年10月12日

本日、川嶋哲郎(sax)、吉見征樹(tabla)のライブに行って来ます

本日、何度も足を運んでいる平石いづみさん企画のライブに行きます。

川嶋哲郎(sax) x 吉見征樹(tabla)Duo 10月12日15:00〜
江井ヶ嶋酒造 White Oak Whiskey 蒸留所 (078-946-1001)にて
利き酒もできる、開演前に酒蔵の見学もできる!!

予約状況などは、企画者の10月のブログ参照 

今頃宣伝してすみません。当日朝になってしまいました。
しかし、午前中は特に天気も良さそうですし、連絡の上(予約必要)聴きに来られたらいかがでしょう? まだ少し席があるみたいです。
(主催者の連絡先は川嶋さん10月スケジュール参照→http://tetsudas.jugem.jp/

IMG_0179eigashima.jpg

前に行ったときの会場周辺の説明はここです。
http://ring-rie-okazaki.seesaa.net/article/108038451.html
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2009年08月17日

Les Paulが参加しているので聴きなおしたCD−Pat Martino/ALL SIDES NOW (1997)

先週Les Paulの訃報を聞いて、あちこちのニュースを拾い読みした。彼は1916年6月9日生まれだそうだ。何で知っているかというと、9年前のジャズ批評(「ギタリスト全集Vol.2」)も読み返したから。
自分はずっとレス・ポールが人名だと気づかなかった。ギターのモデル名だとは知っていたが、それが人気ジャズ・ギタリストの名前からついたとは全く知らなかった。たまたま読んでいた「ギタリスト全集Vol.2」をめくっていたら彼の名前も載っていて、それで知った。
彼の項目を読むと、エンジニアでもあり、多重録音開発者だったそうだ。そのあたりは訃報に関連してかなり詳しく報じられているかもしれない。いつまでライブ活動をしていたのか知らないが、あるブログのコメント欄に、一年前にライブを聴きに行ったファンが楽屋にもぐりこんでサインをもらった話を書き込んでいた。ジャズ批評によれば、98年ごろは毎週月曜に定期ライブをしていたそうだ。

レス・ポールが人気ジャズ・ギタリストだったと知っても、正直言って「へえ、そうなんですか」という反応しか出なかったが、彼の名前がついたギターが世に出なければ、その後デュアン・オールマンやポール・コゾフの演奏を聴くこともなかったのだと思うと、だんだんこの人に興味が湧いた。けれども彼のリーダー作に、これという聴きたいものがなかったから、けっきょく何も聴かなかった。
その後Pat Martinoの97年作「All Sides Now」というCDを買ったら、多数の参加ギタリストの中にLes Paulの名前があってびっくりした。
CDのライナーノートによればPat MartinoとLes Paulが最初に出会ったのは、Patが11歳のときのことで、父がLes Paulのライブに彼を連れて行き、Pat少年は楽屋でギターの腕前を披露したのだという。Pat Martinoが師事したギタリストは別にいたようだが、Les Paulが彼のアルバムのライナーノートを書くなど、断続的に交流があったようだ。

patmartino-asn.jpg



とにかく、アルバムを聴き返し、レス・ポールの参加した1曲を2回聴いてみた。アルバム全体は、どちらかといえば一部のギター好きな人らが喜んで聴きそうなマニアックなものだが、レス・ポール参加の曲「I'm Confessin' (That I Love You)」だけはスローでふわふわしたハワイアン風の作品。ちょうどこの夏の暑さにぴったりだった。
収録予定曲は最初「キャラバン」だったそうだ。それを聴くと「キャラバン」も聴きたかったなあと思う。

「All Sides Now」の参加ギタリストは、全員かどうか分からないけど、次の通り(詳しくはCDショップの紹介などを見てください):
チャーリー・ハンター、タック・アンドレス、ケヴィン・ユーバンクス、レス・ポール、ジョー・サトリアーニ、マイク・スターン、マイケル・ヘッジス

何人かのギタリストはよく知らないけど、とにかくこのアルバムは「ギターの神様」共演という感じの企画だったようだ。カサンドラ・ウィルソンの歌(曲はジョニ・ミッチェルの「Both Side Now」)も入っていて、いいアルバムだと思うのだけど、内容が濃すぎ、中身が詰まりすぎなのか、私には若干重たくて、一枚通しでは聴きづらい。
パット・マルティーノの追求する世界はやたら奥が深く、ときに薄暗い。その傾向はウェイン・ショーター風の「MIyako」という曲で顕著で、彼は安易な展開に流れるのが絶対に許せない人のようだ。とにかく、掘り下げに掘り下げる。
そういう要素もある彼だけど、レス・ポールとも楽しくセッションする一面もあり、そうした多面性が彼の魅力だと思う。

lespaul-pat.jpg








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2009年07月27日

ユリ・ケイン(Uri Caine)の動画探し

週末はそこそこ忙しかった。サービス業に関わると日曜に働くのが当たり前みたいになっているけど、自分はこの日の仕事に慣れることはない。乗り切ることが大事な日。ガサガサとせわしない日。誰もにとって、どうせ忘れるだけの時間。とにかく早く終わればいいと思う…
いやいや、そうではなく、しっかり稼ぐべき日なんですけど、疲れが出てしまうのよね、どうしても。まあ、終わったからいいんだけど。仕事と関係なく、日曜は昔からあんまり好きではないです。

何やら疲れて動画検索していると数時間が経っていました。早く寝ないとと思いながら、やめられません。
検索したもの:
・ドラマーのブライアン・ブレイドの歌(恐ろしく上手かった)
・フランク・マリノとマホガニーラッシュ(大量アクセス数にびっくり)
・ジャルジャルのコント(家族のリクエストで見ました)
・ユリ・ケイン(日本で売れている感じの全くないジャズピアニスト)

ということで、最後のユリ・ケインの動画をようつべにあるだけ探して聴きました。
このピアニストについては、以前ブログではなく断愚流通信に紹介しました。それはピアノトリオのCDでしたが、多方面に才能がありすぎるせいか、クラシックに傾倒したもの、フェンダーローズ弾きまくり、などなど様々な作品が出ていて、自分もどう追ったらいいのかよく分かりません。動画も多方面にいろいろありましたが、一番凄いと思える彼の演奏はCDか直接ライブ会場で聴くほうがよさそうです。
それでも、Uri Caineで検索して聴けるものをほぼ全部聴いたら、すごく満足できました。これからもっと長い動画投稿が増えるのを期待しています。
下はCDからの抜粋。モーツァルトですが、すぐに不整脈みたいな奇妙な変形が楽しめます。といっても、原型は崩れません↓



普通にジャズピアノを弾いても、句読点を打つところをちょっとずらしてみるような面白さがあります。
(埋め込み無効になっていました)↓
http://www.youtube.com/watch?v=MxuPWjbR4yc&feature=related

相当面白い人です。彼のやっていることと似たことをしている演奏家も多いと思いますが、創意工夫が素晴らしいのか、才能があり余っているのか、彼には突出感ががあります。
ただ、自分はクラシックに詳しくないので、その方面での面白さはよく分かりません。
フェンダーローズの演奏も凄いと思いますが、まだその方面のCDは一枚しか買っていません。

もっと日本語の情報がほしいです。来日があるとしても、関西に来る可能性は今のところ皆無でしょう。もっと人気が出てほしい人です。

追記:7月28日 ユリ・ケインのピアノとオーケストラとの共演でおもしろい動画がありましたので追加します。おもしろいけど、何回もいいところで切れてしまうのが残念。このDVDって売っているんでしょうかね?? ↓

http://www.youtube.com/watch?v=-kDrTdCL78I&NR=1
ラベル:Uri Caine
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2009年07月15日

今週買ったCD/ ニルス・ペッター・モルヴァル(Nis Petter molvaer)/HAMADA など

npmhamada1.jpg




ニルス・ペッター・モルヴァル(NPM)の新作です。(といっても今年の4月発売)ヨーロッパツアーは大々的にやっているようですが(実態はまったく知りませんが)、来日予定はないのかなあ。自分はネット検索大好き人間なんですが、CDの広告ばかりヒットして普通に知りたい情報に至らないことが多いです。
在庫切れとか在庫わずかという文字を見かけましたが、下で普通に輸入盤を買いました。なんで一部の店で在庫少ないのか、謎です。
ここを含め、いろんなレビュー欄で、HAMADAの意味が説明されています。日本の地名でも人名でもなく、なんとなく残念(苦笑)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3559684

このときは輸入盤2枚で割引があったので、マイルス・デイヴィスの「Get Up With It」を買いました。前から買おうと思っていたアルバムです。別にNPMを聴いて聴きなおしたくなったわけではありません。しかし、自宅に届いてみるとやや似たもの(?)を買ってしまったと気づきました。マイルスのアルバムだし、すでにいろんな紹介がされていると思いますが、また感想が書けたらここに載せます。

さて、新アルバムの感想はというと、めちゃくちゃ目新しいことは特にないです。1曲目のソロが、自分の記憶にある茫漠とした風景を喚起させます。この序文のような曲に滑らかに続く2曲目から、自分がまた彼の世界に戻ってきた気分になりました。マイスペースでこの2曲めの「sabkah」が聴けます。http://www.myspace.com/nilspettermolvaer

今回のアルバムは案外彼の作品の中ではかなり聴きやすいものかもしれません。
とにかく、NPMをまったく聴いたことにない人には、一部の曲の抑揚のなさが退屈に思えるかもしれません。しかし彼のソロには、きわめて繊細なニュアンスの構築があり、何度も聴くうちに妙にはまり込んでいく魅力があり、何がいいのか自分でもよく説明できないまま、ファンになっていました。
自分は彼のソロを聴いて、いつもどこか日本的な音だと思うのですが、それはたぶん世界中にそういう音があるということかも知れません。
それを実感したのは、クルド人ミュージシャンであるNizamettin Alicの歌で始まるこの曲を聴いたときです。
静止した写真にスクラッチ傷を走らせて繰り返すだけの画像がこの音楽によく合っています。



Nizamettin Alicの歌は山ほどアップされています↓
http://www.youtube.com/watch?v=ypAxyNECDeU&feature=related

この作品から、自分は久々にクルド人作品の映画のことを考えてしまい、結局その検索に夢中になってしまいました。
それについて書くとひどい脱線になるので、まあ、このへんで止めておきます。

最後に、このアルバムの中のよく分からない写真を。
鉱物の図鑑の写真のような、壁画のようなものです。何でしょうね?

npmhamada2.jpg









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