2012年04月10日

「ソラニン」(映画)とバンド映画を観る中年の気分

映画「ソラニン」をレンタルDVDで見た。
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世代的に全く自分と関係ないなあと感じながら、音楽をアジアン・カンフー・ジェネレーションが担当していたので、見ておこうかと思って借りてきた。原作のマンガは読んでいない。
前半は正直あまり興味が持てなかった。バンドものの映画というだけで、音楽やっているシーンはそれなりに楽しめるが、どこかで聞いたような話の焼き直しだった。主人公の芽衣子(宮崎あおい)が白いギャザーのブラウスを着ているのが何とも分かりやすいファンサービスに思えた。(この衣装は原作通りなのかもしれないが。)彼女が会社を辞めたくなる理由もありきたりだ。デモCDを送った先の音楽事務所での出来事もよくあるパターン。
しかし、芽衣子が一緒に暮らし、バンドでギターとヴォーカルを担当する種田(高良健吾)のバイクが赤信号を無視して突っ込んだ後、全てが一変する。そこからは喪失との闘いがテーマになる。それもまた、よくある話かもしれない。だが自分はこの展開を全く考えていなかったせいもあり、急に姿勢を正して映画に見入った。ドラム担当の桐谷健太の演技はやや大仰だが、この映画にはフィットしていた。近藤洋一(サンボマスター)の演技はこの映画の中で一番好きだ。

 人はよくだれかを「イタい奴」と言い放つ。しかし、何かを必死にやっている者は、第三者から見ればイタい人物に映るものだろう。大学を出てもバンドを続けたいためにフリーターになる奴はイタい、バンドに夢中になって留年している奴はイタい…などなど。「イタい」という言葉を避けたくて何かしらクールに振舞おうとしている人もまたイタい。こうして「イタいよ」「クサいよ」と軽い笑いの対象となることと戦うときに、誰もが孤独になる。だが、社会人にならざるを得ない年齢を迎えるとき、かげがいのないものを失ったとき、イタい人間をめざし、クサい言葉の世話になって、やっと前に進めることがある。イタいもクサいも他人の価値観との折り合いで生まれるだけのことだ…と、ついつい自分が使いこなせていない言葉について語ってしまった。

 話を映画に戻すと、美保純、財津和夫が出てきたのも嬉しかった。というわけで、10代、20代がターゲットの映画だろうけど、自分なりに楽しめた。

宮崎あおいバージョンの「ソラニン」が聴けるのはここ↓ですが、映画をこれから観る人にはおすすめしません。映画のセリフもこの部分だけ聞くと全く惹かれません(笑) 映画見た人だけどうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=rFoRxIbUL9Y&feature=related
ラベル:ソラニン
posted by ring-rie at 23:57| Comment(3) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは〜
この映画、なんだか縁がなくて、ケーブルTVでさんざんやってるんですが、2回は録り逃し、1回は間違って消去してしまいました。トホ。そういうわけで、断片的には見ていて、それがちょうど、ring-rieさんが取り上げていた前半の場面であるようです。そんなところばかり見てしまったもんですから、余計に見る気が失せてしまって…

 「イタイ」というのは、確かに、価値観が相容れない時に使われるようですね。しかも、「イタイ」と言う側はその価値観をバカにしていることが多い。そして若い時は往々にして、そういうあざけりに耐えられない。あざける方もまた、あざけられることを恐れるあまりの過剰防衛だったりするんですが。
 あ、イタイ人って、過剰に推してくることがありますね。そこがイタイゆえんかもしれません。
Posted by モグ at 2012年04月17日 12:53
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
Posted by 接待のマナー at 2012年05月05日 14:48
モグさん、お返事遅れてごめんなさい。
ライヴの記事書いてるときに気付きそうなものなんですが…見落としてしまいました(汗)
そうそう、竜巻のニュース見てPTRさんモグさんのこと気になってたところです。

ソラニン、セリフの端々に、何かもう我慢できないぞこれって思うぐらい合わないところありまして(笑)、途中で見るのやめたくなるのも分かります。でも、サンボマスターの近藤さんがちょっと気に入ってしまい、私は前半もそこそこ楽しんで見てました。そして、バンド映画にありがちだな、このシーン…などとツッコミ入れながら見ました。
「イタい」って言葉は便利だし、すごく使いたくなる言葉ですね、ちょっとイタいぐらいがちょうどいいと思うこと多いです。
若さゆえの「イタ」さってそこを通過してしまうと自分の体験ともかぶってますます避けたくなりますね。

>あざける方もまた、あざけられることを恐れるあまりの過剰防衛だったりするんですが。
これもよくありますね。攻撃は最大の防御という姿勢でしょうね。そういう自分はどーなのよと自分に問いかけたら、けっこう似てるはずなのに、自分は違うと必死に否定する。あ、これは私、今もあるかもしれない(苦笑)

>イタイ人って、過剰に推してくることがありますね。そこがイタイゆえんかもしれません。
あはは。これは忘れてはならない教訓ですね!
Posted by ring-rie at 2012年05月08日 11:12
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