2011年05月24日

ベストキッド(2010年公開)

 ベストキッドのDVDを見ました。
 以前リンクしているタルさんの感想を読んで、見たいと思っていた作品です。
 以下ネタバレありますので、作品の詳細を知りたくない方はご注意ください。



 楽しい映画でした。リメークということですが、オリジナルは見ていません。主人公ドレを演じたジェイデン・スミスが可愛いので、映画について細かいこと言うのはやめようかと思いましたが、2時間以上の映画を見ると、やはりあれこれ言いたくなってしまいました。

 主人公の黒人の男の子が母の転勤のため、アメリカから中国にやってきて、新生活に溶け込みたくても、厄介な問題が起きていました。カラテの得意な中国人の男の子に集中攻撃を受けることになってしまったのです…
 前半部分は、じつに丁寧に、観客目線に徹した描写をしていました。ドレはどうして自分の悩みを母親に打ち明けられないのか、説明過多になることなく、すんなり理解できます。ドレの母親がデトロイトから中国に転勤することになったこと、仲良くなる中国人の女の子が、いかにも富裕層の出身らしく、バイオリニスト目指していることなど、成長著しい中国とそこに暮らさざるを得なくなったアメリカの黒人という設定にはかなりリアリティーがあります。そんな土台をきちんと描いているから、その後の夢のような話に熱中できるかもしれません。

 典型的な娯楽映画らしいプロット、著名人の息子の子役の起用などの条件では、下手をすればどうにもならない凡作が生まれることも多いのに、この映画はそうなりませんでした。子役のジェイデン君の演技力が最大限に引き出され、ジャッキー・チェンが風采の上がらないおじさんになりきり、全体にきめ細かな描写を心がけ、見ごたえのある作品に仕上がっています。

 ただし、この映画に批判的な人もいるようです。中国人の〈いじめっ子〉の攻撃があまりに執拗であったからかもしれません。日本人は、黒人の子が中国の学校でいじめにあう話にそれほど抵抗はなくても、アメリカや中国では受け入れがたいと思う人がいたようです。確かにあまりに生々しいシーンがありました。
 もちろんこの映画は中国人批判を意図したつもりはなかったはずですが、アメリカ人目線の映画であることは確かです。その上主人公の子どもが黒人なので、複雑な感情を呼び起こすことになります。この映画の設定そのものが、カラテが強くなりたいという単純な思いだけで済まされない要素を盛り込み過ぎているのかもしれません。

 しかしこの映画を見ている間は、とくにそんなことも考えず、いかにも今の中国でやっていそうなカラテ大会のシーンまで楽しく見て過ごしました。でもこの大会より、それまでの地味なシーンのほうが気に入っています。

(後日校正します・岡崎)
posted by ring-rie at 03:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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