2011年04月19日

久々に聴くジョン・スコ。BLUE MATTER/ John Scofield

自分はジョン・スコフィールドのファンといえばファンなんだけど、好きなアルバムにどれだけ会えたかを考えると、歯切れよく語ることができない。

最近見つけたMMW(メデスキー・マーティン、ウッド)とジョン・スコフィールドのライヴがなかなか良かったし、ツイッターで彼の話題が出たのもあり、家にあるジョン・スコフィールドのCDを聴き直してみた。

比較的新しいアルバム(といっても2000年)であり、ブラッド・メルドー、ケニー・ギャレット、クリスチャン・マクブライド、ビリー・ヒギンスという豪華メンバーが参加する「Works For Me」については、正直あんまり言葉が出てこない。メンバー個々のプレイは超一流であって、部分部分ではさすがに圧倒されるけれど、曇天を見上げてたまに差し込む陽光にしばし歓喜する程度の楽しさなので、感想は以上でおしまい。

しかし、前から持っていて何度も聴いたわりに、良さが分からないと思っていた「BLUE MATTER」は面白かった。しかしジョン・スコフィールドの面白さを再発見するというより、他のデニス・チェンバース、ゲイリー・グレインジャー、ミッチェル・フォアマンのドラム、ベース、キーボードがこれほど充実していたのに自分が気づいてなかったのに唖然としてしまった。おそらく、自分はジョン・スコのギターを聴きたいという思いばかり強くて、このアルバムのほかの要素に関心が薄かったのだろう。

johnscofieldbluematter2.jpg
十数年前、あまりジャズもフュージョンも聴かなくなった時期に偶然聴いた「ROUGH HOUSE」をあまりに気に入ってしまい、それと同様のプレイを聴きたいという考えで「BLUE MATTER」を聴いた結果だと思う。自分ではかなりの回数聴いた記憶があるが、当時は違和感の方が大きかった。

1曲めのやや重苦しい始まり方に、ジョン・スコって曇天愛好家なのかと思ってしまうが、彼らしい曲だ。ただ、この路線で行くのかと思ったらファンキーなスラップベースが空気を変える。そしてこの曲調の中でギターが駆け巡るのかと思ったら、ゆったりと散歩のスピードのまま思索に耽るような演奏だ。ここはガツンと行ってください、頼みますよと思ううちに終わり、2曲目でやっとギターのスピードは速まる。だが彼のソロに続くフォアマンのキーボードを聴くとはるかにノリがよく、魅力的だ。ジョン・スコらしいプレイであるが、どこかミスマッチ感がある…

などと書くと自分は全くこのアルバムを気に入らないように思っているみたいだが、そうではない。もしこのメンバーと曲でギタリストをノリの良さが売りのプレイヤーに変えたら、それはかつて山ほど登場したフュージョンアルバムを聴くのと大差なくなってしまうだろう。4曲目のスラップベースはじける作品などは特にそれに近い。

よく分からないのだが、彼は80年代前半あたりまでの超絶技巧フュージョン大会へのアンチテーゼみたいなことをやりたかったのだろうか。痒いところに手が届かないような歯切れの悪さが消え、いつのまにか彼らしい音の遅らせ方に聴き入る5曲めあたりで、そんなことを考え始め、ミスマッチ感が消えていく。というか、この曲のようにロックの基本に回帰するような作品ではベースとドラムとの一体感が素晴らしい。その流れが6曲目に続く。

この良さが分かるのに15年ぐらいかかってしまった。
それにしても、デニス・チェンバースは有名だけど、ゲイリー・グレインジャーのベースがこんなに凄いって知らなかった。

興味深い感想がここにありました。↓
http://www.asahi-net.or.jp/~me9a-ngmt/johnscofieldbluematter.html
続くアルバム「Loud JAZZ」の感想も筆が乗っておられました↓
http://www.asahi-net.or.jp/~me9a-ngmt/johnscofieldloudjazz.html

ジョンスコとMMWの2枚組は注文したのでもうすぐ届く予定です♪
http://www.universal-music.co.jp/jazz/artist/msmw/disco.html

記事に修正と追加あれば、後で書き込みます。
タグ:John Scofield
posted by ring-rie at 16:11| Comment(4) | TrackBack(0) | jazz | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
一瞬、DARK MATTERと勘違いw
Posted by やしんた at 2011年04月20日 17:47
僕はギターを弾かないので良く解りませんが、ジョン・スコフィールドの、こねくり回す様ないびつなフレーズは、充分超絶技巧の部類に入ると思います。
Posted by くうたれ at 2011年04月24日 00:18
やしんたさん、おひさしぶり!
DARK MATTERって、「暗黒物質」?
よく分からんのですが(苦笑)、何ですかね??
また来てください〜
Posted by ring-rie at 2011年04月24日 13:34
くうたれさん、こんにちは。

>ジョン・スコフィールドの、こねくり回す様ないびつなフレーズは、充分超絶技巧の部類に入る

そうか、私の思う超絶技巧っていうのは、まだまだ範囲が狭いってことですね。
マーカス・ミラーのベースとか、クラシックならリストの超絶技巧練習曲とか、いかにも分かりやすく難しいのをやってる感じのを思い浮かべてました。
確かにくうたれさんの指摘の通りと思います。
Posted by ring-rie at 2011年04月24日 13:43
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